滝上町は、昭和40年から観光振興、商店街振興の一環としてニジマスの放流を進めて きております。その甲斐あって渚滑川は昔から渓流魚の魅力ある釣り場として親しまれてきました
国内においては、経済の右肩上がりの頃からライフスタイルの変化に伴って、いろいろなことにチャレンジするようになり、その中の一つとして釣りも手軽に出来ることから 一種のブームとなり、北海道においても 釣りをする人が相当増えました。このことについては大変良いことであり、自然の中で釣りをすることは楽しいものです。しかし、残念なことに一部の心ない人たちが、大量の魚を殺し持ち帰る、ゴミを投棄する、農地へ車を乗り入れるなど環境や地域の方々の生活に支障を与えるようにもなってきました。
私たちは、任意団体として平成7年に「渚滑川とトラウトを守る会」を発足し、釣りのルール・マナーを呼びかける活動や、釣り場環境の整備などの活動を行って参りました。しかし、任意団体としては限界がありますので、今まで行ってきた活動をさらに充実・発展させるためには社会的に認知された団体となることが望ましいとの結論に達し、特定非営利活動法人の設立のため手続き等進めて参りましたが、2003年12月16日認証されまして特定非営利活動法人「渚滑川とトラウトを守る会」を発足いたしました。
渚滑川では、平成7年から国内ではじめて下流域8kmを「キャッチアンドリリース区間」として設定しました。平成9年には上流域の16km区間も同等の設定をし、併せて24kmと日本においては類を見ない区間の設定となっておりましたが、さらに滝上町では、これも国内で初めての単独条例「渚滑川魚族保護のためのキャッチアンドリリース条例」を制定し、区間も30Kmまで延長し、現在に至っているところです。キャッチアンドリリースとは、釣った魚を殺さず川に戻すことを言います。今のところ、条例においてもキャッチアンドリリースには強制力はなく、釣り人に対しての協力と理解を求めるだけのものになっておりますが、私たちはキャッチアンドリリースも含めた釣り人の資質向上を図るためのスポーツフィッシングに関する事業や、渚滑川の環境保全に関する事業を行い、地域の人々や渚滑川を訪れる多くの人々に、川の豊かさや価値を伝えていくための活動を進めています。 |